異世界猫編
最強の錬金術師、毛玉に敗れる
万物の変換を研究する錬金術師キナコ。通販で届いたブラシで舞った自分の毛が毛玉になり、それを未知の物質と鑑定してるつぼを台無しにします。猫ファンタジー第11弾。
- ・万物を変える石の錬金工房
- ・通販でブラシが届く
- ・宙に舞った毛が毛玉になる
- ・最高傑作は自分の毛玉だった
この短編で起きること
石の工房で、錬金術師キナコが届いたブラシを試します。背中をひとなでした瞬間、抜け毛が宙に舞い、ふわふわと集まって毛玉になる。キナコはそれを未知の物質と見なし、るつぼに入れて火にかけ、何度も配合を変えます。最高傑作として完成したのは、少し焦げた自分の毛玉でした。
猫の抜け毛と毛玉の話
猫は春と秋の換毛期に大量の毛が抜けます。ブラッシングで舞う毛が丸まってできるのが「毛玉」で、猫自身が毛づくろいで飲み込むと胃の中でも毛玉になり、吐き出したり便と一緒に出したりします。ブラシで抜け毛を先に取っておくと、飲み込む量が減って猫の負担も部屋の掃除も楽になります。この回のキナコは、それを錬金術だと思っています。
シリーズの案内
「異世界猫編」の第11弾です。前の回は塔の書斎で羽根ペンに飛びかかった予言者マダラ。この回は「負ける相手」が自分の体から出たものという、少し不思議な回です。次は鐘楼で時を告げる番人カネが、首輪の鈴の音を追ってその場で回り続ける回に続きます。
A: 鈴 / B: 紙ぶくろ
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