異世界猫編
最強の宝物庫番、引き出しの中へ消える
王家の財宝を十四年守り、紛失ゼロを誇る宝物庫番カギ。届いた新しい整理棚の引き出しが一段だけ開いていて、気づけば自分が財宝より先に行方不明になります。猫ファンタジー第32弾。
- ・王家の宝物庫を任された猫の番人
- ・通販で整理棚が届く
- ・一段だけ開いた引き出しに入り込む
- ・自分が行方不明になる
この短編で起きること
宝物庫に、通販で新しい整理棚が届きます。番人カギが点検を始めると、引き出しが一段だけ開いている。中をのぞき、前脚を入れ、体を入れ、引き出しが静かに閉まりました。財宝はすべて無事。ただ、番人だけがいません。紛失ゼロの記録は、番人自身の行方不明で途切れました。
なぜ猫は引き出しや戸棚に入るのか
引き出しは狭くて暗くて、外から見えない理想の隠れ場所です。猫は自分で引き出しを開けることも覚えるので、気づいたら衣類の引き出しの中で寝ていた、という話は珍しくありません。閉めたときに中にいると気づかないことがあるので、引き出しを閉める前に一度のぞく習慣をつけると安心です。
シリーズの案内
「異世界猫編」の第32弾です。前の回は山の湯で湯気につかみかかって棚を崩した湯守ユキ。「入ったまま出てこない」型は第13弾の紙ぶくろ、第17弾の旅かばんに続いて三度目で、今回は自分から閉まってしまうのが違いです。次は市場で香草を売る店主セリが、自分の商品に沈む回に続きます。
A: ロープの結び目 / B: 天井の光の点
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