デザインストーリー
昼の白猫、夜の黒猫
手のひらにおさまる金属の小箱に、ふたつの時間を閉じ込めてみたくなりました。表には、やわらかな昼の光に目を細める白い猫耳の少女。裏には、月と星をまとって静かにたたずむ黒い猫耳の少女。同じ顔立ち、同じ画風でありながら、光の色だけがまるでちがう二人です。
猫という生き物は、昼と夜でまったく表情を変えます。ひなたで丸くなる無防備な姿と、闇のなかで瞳を光らせる凛とした姿。その二面性を、一台の中に閉じ込めてみたかったのです。
光の温度で描き分ける
表側は、白い髪に差し込む陽の光をパステルで受けとめました。頬の紅潮、透けるカーテン、まどろむような笑み。見ているこちらまで午後の眠気に誘われるような、やわらかさを目指しています。
裏側は一転して、紺と青銀の夜。三日月と星屑を背景に、黒猫耳の少女が静かにこちらを見つめます。表が「陽だまり」なら、裏は「月明かり」。線の描き方も塗りの厚みもそろえてあるので、くるりと裏返すたびに、同じ少女が昼と夜を行き来しているように感じられます。
手仕事がつくる肌ざわり
イラストの魅力は、最後に金属へ落とし込む工程で決まります。輪郭の一本、頬のグラデーション一段が、印刷の当たり方でまるで印象を変えてしまう。だからこそ、色の乗り具合をていねいに確かめながら仕上げていきます。
こうして生まれた一台は、ただのライターではなく、手のなかで育てていく相棒のような存在になります。使うほどに角がやわらぎ、金属に艶が生まれ、猫耳の少女と過ごした時間が刻まれていく。Zippoライターならではの、時間を重ねる楽しみです。
贈るなら、二つの時間ごと
昼が好きな人にも、夜が好きな人にも寄り添える一台なので、贈りものにも向いています。表を見せて渡すか、裏をそっと見せてから渡すか——渡し方すら物語になります。
特別な記念日に、名前や日付をそっと添えることもできます。派手に主張しない分、持ち主だけが知っている合図のように、長く手元に残っていくはずです。
手のなかの昼と夜
白猫の午後と、黒猫の夜。相反するようでいて、実は地続きの一日です。カチリと蓋を開けるたび、あなたの時間もまた、昼から夜へとゆっくり移り変わっていく。そんな小さな余韻を、この一台に込めました。











