デザインストーリー
紫とピンクに沈む、記憶にない懐かしさ
行ったことのないはずのマイアミの夕暮れを、なぜか懐かしいと感じたことはありませんか。紫からピンクへ溶けていくグラデーション、輪郭だけのヤシの木、地平線に広がるネオングリッド——通称「ヴェイパーウェイブ」と呼ばれるこのスタイルは、80年代のレトロフューチャーな空気と、今の私たちの感性が重なり合う不思議なジャンルです。
「懐かしさ」と「未来感」が同居する理由
ヴェイパーウェイブの面白さは、過去のノスタルジーと、当時思い描いていた未来像が同時に描かれているところにあります。グリッドラインは80年代のCG黎明期を思わせ、クロームのように光る太陽は近未来的。矛盾するはずの二つの時間感覚が、紫とピンクのグラデーションの中で自然に共存しています。このデザインでは、その世界観をあえてバイク雑誌的な太い輪郭線とビビッドな彩度でまとめ、単なる壁紙的な背景ではなく「主役として見せられる一枚」に仕上げました。
職人の手仕事で、一つの物語に
グラデーションと発光表現は、印刷の再現性がもっとも問われる領域です。中西工房では、色の境界がのっぺりと平坦にならないよう、真鍮の質感に合わせて発色バランスを調整しながらオリジナルZIPPOライターとして仕上げています。小さな面積の中でどこまで奥行きのある夕景を再現できるか、そこに職人としてのこだわりを込めました。
裏面のデザインについて
裏面は表のグリッドラインとヤシの木のシルエットを抜き出し、連続パターンとして敷き詰めています。表が「一瞬の情景」なら、裏は「その世界がどこまでも続いている」ことを示す背景です。配色は表裏で完全に統一し、どちらの面から見てもヴェイパーウェイブの世界観が途切れないようにしています。
使い込むほど、自分だけの色になる
真鍮素材のZIPPOライターは使い込むほど独特の風合いに変化していきます。鮮やかな紫とピンクも、時間の経過とともに少しずつ落ち着いた発色へ。買った日の派手さと、数年後の渋みの両方を楽しめるのが、オリジナルジッポー製作ならではの魅力です。
長く使える相棒であるということ
ヴェイパーウェイブが描く「懐かしい未来」は、いずれ古びるものではなく、時間が経つほど独自の味わいを増していく性質のデザインです。ZIPPOという道具自体も、オイルを補充し、フリントを替えながら何十年も使い続けられる構造を持っています。今しか出会えない配色を、これから先も長く相棒として使っていただけるのがオリジナルZIPPOライターの魅力です。
こんな方に、こんなシーンに
- レトロフューチャーや80sカルチャーが好きな方に
- 音楽・アート・デザイン系の趣味を持つ方への贈り物に
- 「他の人と被らない」個性的な一本を探している方に
紫とピンクに沈む夕景を、いつもポケットの中に。











