デザインストーリー
ネオンの実体と、ホログラムの幻
マゼンタとエレクトリックブルーの光が交錯するステージの上で、歌う近未来のアイドル少女。そしてその傍らに、半透明の光として投影された、もうひとりの彼女――このデザインは、サイバーな発光表現と萌えの華やかさを両立させたSF企画です。表面には実体としてステージに立つ姿を、裏面にはホログラムとして投影された別ポーズを描きました。実在と虚像、ふたつの姿がひとりのアイドルを形づくる。ただ華やかなアイドルを描くのではなく、近未来という時代そのもののスターのあり方を、一台に込めています。
実体とホログラム、ふたつの存在
このデザインは、表裏で同じアイドル少女を描く「二枚絵」の構成です。表の少女は、生身の実体としてネオンステージに立ち、マイクを握って高らかに歌っています。全身に浴びるスポットライト、揺れる衣装、輝く汗の一粒まで、まぎれもない「実在」の熱量が伝わってきます。対して裏の少女は、ホログラムとして投影された半透明の姿。スキャンラインが体を横切り、デジタルの粒子がまわりに舞う、幻のような佇まいです。実体の熱と、幻の涼やかさ。ひとりの少女のなかに、対照的なふたつの存在感が同居しています。
実体と虚像。近未来のアイドルという存在は、この二つを行き来しながら、無数のスクリーンとステージに同時に立ち現れます。会場で熱唱する彼女と、遠く離れた街の巨大ビジョンに映る彼女。どちらも本物であり、どちらも彼女自身。そんな新しい時代のスターのあり方を、一台の表裏に込めました。くるりと返すたびに、実在が幻へ、幻が実在へと切り替わる。今まさに目の前で歌っていた彼女が、次の瞬間には光の粒子となって宙に溶ける。その揺らぎこそが、このデザインいちばんの見どころです。
ネオンの発光を、金属に宿す
サイバーな世界観を描くうえで、いちばんこだわったのは光の表現です。マゼンタとエレクトリックブルーが混ざり合うネオンの配色、明るいリムライト、そしてホログラム面のスキャンラインやデジタル粒子。これらを丁寧に描き分けることで、金属の面のうえに、まばゆいサイバー空間を立ち上げました。表と裏で画風と等身をぴたりと揃えつつ、裏面だけに投影感を加えることで、同じ少女の「実体」と「幻」が対として響き合います。華やかさのなかにも上品さを保ち、露出は抑えて衣装や光の演出で魅力を伝える、全年齢で楽しめる仕上がりを目指しました。
手のなかで輝く、小さなステージ
このデザインを載せるのは、頼れる金属のケース。金属という素材は、光の角度によって塗りに艶を重ね、ネオンの発光をいっそう鮮やかに見せてくれます。ホログラムの半透明感も、金属特有の反射と響き合って、印刷物にはない奥行きを生み出します。手のなかで角度を変えるたび、ステージのライトが瞬くように、少女が別の輝きを放つ。ポケットから取り出した瞬間、そこに小さなライブ会場がひらく――そんな体験を届けたいと思いました。
職人の手仕事が、ネオンを灯す
この一台は、下絵から配色、細部の調整まで、一つひとつ手をかけて仕上げています。近未来アイドルという題材でとりわけ難しいのは、発光の表現です。ネオンをどこまで眩しくするか、ホログラムのスキャンラインをどれだけ透かすか、デジタル粒子をどう散らすか。ほんの少しの塩梅で、サイバー空間の空気が変わってしまいます。紙と違い、金属は光の反射で印象が揺れる素材だからこそ、明度のバランスを何度も見直しました。実体の熱と幻の涼やかさ、双方が同じ画風のなかで両立するよう、細部まで整えています。既製品では出せない、その手の温もりが、オリジナルZippoライターとしての奥行きを生むと考えています。
世界にひとつの一台として
こうして仕上げられたこのデザインは、名入れやアレンジを重ねれば、さらに自分だけの一台になります。SFやサイバーな世界観が好きな方へ、アイドル文化を愛する方へ、そして華やかな光に心惹かれる方へ。手にした瞬間、ネオンきらめくステージの熱気が、指先から伝わってくるはずです。推しの世界観を持ち歩く一台にも、贈り物にもよく似合います。
中西工房では、こうしたSF系キャラクター企画のオリジナルジッポー製作を、一台から丁寧に承っています。実体とホログラム、生身と幻。ひとりのアイドルが持つふたつの姿を、あなたの手のひらに。くるりと返すたびに、小さなステージに光が灯る一台を、日々のかたわらに携えてみませんか。











