デザインストーリー
よちよち、はじめの一歩
ぽてっと立って、小さな足で一歩を踏み出す。よちよちペンギンは、ヒナならではの不器用な健気さをデフォルメしたマスコットです。ふわふわのグレーのボディに、バランスを取ろうと少しだけ広げたフリッパー。その「危なっかしさ」こそが愛おしさの正体です。
完璧じゃないから、応援したくなる。このマスコットは、そんな気持ちを呼び起こします。すいすいと泳ぐ大人のペンギンにはない、たどたどしさ。けれど、その一歩一歩の懸命さに、私たちはなぜか自分自身を重ねてしまうのです。
ふわふわを、平面で描く
ヒナの最大の魅力は、あのもこもこした産毛(さんもう、生まれたての羽毛)です。デフォルメではディテールを削りますが、ここだけは輪郭をやわらかくぼかし、質感を残しました。硬い金属の上に「ふわふわ」を載せる——その対比が、このデザインの狙いです。
ツルツルとした金属の表面に、いちばん遠い「ふわふわ」を共存させる。その意外性が、見た人の指を思わずディテールへ向かわせます。引き算のデフォルメのなかで、どこをあえて残すか。その取捨選択こそが、マスコットに命を吹き込む鍵になります。
冷たい色で、あたたかさを
背景は淡いアイスブルー。寒色を使いながらも、ヒナの体のあたたかさが際立つように設計しました。色温度のコントラストが、見る人の保護本能をくすぐります。
冷たい背景があるからこそ、ヒナのぬくもりが引き立つ。寒い場所で懸命に立つ小さな命、という物語が、たった一枚の絵から立ち上がってきます。色は、説明せずに感情を伝える言語なのです。
裏面は、雪とみんな
背面は雪の結晶と、よちよち歩くペンギンのシルエットを散らした連続パターン。表の「はじめの一歩」に対して、裏は「歩き続ける仲間たち」。一羽の物語が、群れの物語へと広がります。ひとりじゃない、という静かな励ましを込めました。
一歩を、持ち歩く
新しいことに挑むとき、いちばん怖いのは「うまくできないかもしれない」という不安です。けれど、よちよち歩くヒナは、最初からうまくなんて歩けません。転びそうになりながら、それでも一歩を出す。その姿が、挑戦する人の心にそっと寄り添います。
お守りという文化が古くからあるのは、人が「目に見える支え」を必要とする生きものだからでしょう。手のひらにおさまる小さな相棒は、現代のお守りになりえます。ポケットの中にこのヒナがいる——それだけで、緊張する場面で少しだけ胸を張れる。
贈る側の、まなざし
このマスコットは、誰かを応援したい人の気持ちにもよく似合います。言葉で「がんばれ」と言うのは、時に重く響くもの。けれど、よちよち歩くヒナを手渡せば、「無理せず、あなたのペースで」という思いが、やわらかく伝わります。
中西工房が一台ずつ仕上げる、世界にひとつの製品。入学、就職、転職、独立——人生の節目に立つ誰かへ。あるいは、新しい自分へ踏み出そうとする、あなた自身へのエールとして。
ひとりじゃない、という支え
ペンギンは、群れで生きる生きものです。厳しい寒さのなか、身を寄せ合って体温を分け合い、交代で外側の風を受け持つ。一羽では生きられないからこそ、支え合うことを知っている。よちよち歩くヒナの背後には、そんな仲間たちの存在があります。
このデザインの裏面に仲間のシルエットを散らしたのは、その「ひとりじゃない」というメッセージを込めたかったからです。新しい一歩は心細いもの。けれど、見えないところで誰かが応援してくれている。そう思えるだけで、人は前へ進めます。手のひらのヒナが、その静かな励ましを運んでくれます。
こんな門出に
新生活を始める人へのエール。何かに挑戦する友人への贈り物。あるいは、新しい一歩を踏み出そうとする自分自身へ。よちよちでも前に進む姿が、そっと背中を押してくれます。
世界にひとつのオリジナルZIPPOライター製作で、あなたの「はじめの一歩」に寄り添う一羽を。転んでも、また立ち上がればいい。
大切なのは、速さでも器用さでもなく、止まらないこと。よちよちでも前を向き続ける姿は、いつかきっと、見る人自身の背中になります。挑戦の数だけ寄り添ってくれる、そんな小さな伴走者を手元に置いてください。一歩ずつでいい、と教えてくれる相棒です。










